ルネ・ラリック(1860〜1945)
ルネ・ラリック(1860〜1945)
アール・ヌーヴォー時代に、宝飾デザイナーとして成功したラリックは、香水商フランソワ・コティーとの出会いをきっかけに、1910年頃からガラス工芸に転向した。香水瓶や花器、食器の製造に加え、豪華客船や旅客列車の内装デザインを手がけるなど、建築資材としてのガラスの可能性を探り、新分野の開拓に力を注いだ。石材や金属の代わりにガラスを用いて噴水や教会祭壇を造りあげるなど、斬新な発想でアール・デコ時代をリードしたデザイナーの一人であった。ラリックのデザインの特徴は、古代ギリシャ彫刻を思わせる端正な造形に幾何学的な整合性を加味した点にある。
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